現地の人との対話を通して、地球人としての感性を磨こう

―第49回海外研修航海のテーマを教えてください

今回の海外研修航海では、「さがそう自分軸 みがこう地球人としての感性」をテーマに掲げています。“さがそう自分軸”は、集団生活の中で一人ひとりの学生が自分自身を見つめ直し、仲間の中で何ができるかを自分で探して行動してもらいたいという思いをこめました。また、“みがこう地球人としての感性”は、今回寄港する南の島に住む人々と出会うことで、彼らが何を考え、何をよろこびとして生きているのかを感じ取り、そのうえで自分たちは地球に住む一人として何をするべきか考えてもらいたいという期待から決めました。このテーマには、団役員全員の思いが込められています。

―航海を通して研修学生に経験してほしいことはありますか

寄港地では、遺跡調査など文化的な側面を学ぶのはもちろんですが、私としては各地の人とどんどん会話してほしいと思っています。現地の学生との交流イベントについては、学生たちがいろいろ企画してくれているようなので楽しみにしています。また、せっかく海の上にずっといるので、海や空をたくさん見てほしいですね。今回の航海に向けて望星丸に撮影した時刻と緯度経度からどの海の写真かがわかるシステムを搭載しました。観察を続けることで、同じように見える海にも違いがあることを学ぶ機会になればと思います。

―海外研修航海の魅力はどのようなところでしょうか

私はこれまで、海洋学部の教員として調査のために何度も望星丸に乗船してきましたが、海外研修航海は初めての参加になります。船という限られた空間の中で、さまざまな学部の学生が40日以上も一緒に生活、行動する機会は海外研修航海しかありません。学部も学年も違う学生を通していろいろな話を聞けたら、それだけですごく勉強になる。学園の創立者である松前重義博士が提唱した文理融合とは、本来こういった意味があったのではないでしょうか。学生たちにはそういった部分も感じ取ってほしいですし、航海を終えた後にもつなげてくれると信じています。

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