団長挨拶

さがそう自分軸、みがこう地球人としての感性

学校法人東海大学第49回海外研修航海研修団団長
東海大学海洋学部海洋地球科学科 教授
千賀 康弘

「望星丸」は国内の私立大学で唯一、東海大学だけが所有する大型調査研修船です。「望星丸」による海外研修航海は東海大学が誇る最もユニークな、伝統的な行事であり、今回で49回目となります。異なる分野、異なるキャンパスで学ぶ、異なる学年の学生が、1カ月以上にわたり船上で生活をしながら、太平洋に浮かぶ島々を巡ります。この航海に参加できるのは東海大学の学生の特権です。

船旅は飛行機に比べたら何十倍もの時間がかかります。携帯電話もテレビもつながらない洋上では、普段の生活で体験したことのない特別な時間が流れます。皆さんの人生の中で、これほど長い時間をかけて、大勢の仲間と一緒に行動するのは最後のチャンスかもしれません。共同生活は辛いこともたくさんあるでしょう。天候によっては船酔いもあるかもしれません。そんな時、同じ目的を持った仲間の存在がとても頼もしく大きく感じられるはずです。

今回の訪問先はミクロネシア、ポリネシア、メラネシアにまたがる島々です。これらの島々には、日本の縄文時代晩期から人々が暮らし始め、独特の文化を築いてきました。その後、大航海時代以降はヨーロッパの影響を受け、さらに太平洋戦争に巻き込まれて今日に至っています。深い歴史を秘めた太平洋の小さな島々に暮らす人々の、生き方、人生観を直接聞いてみたいと思いませんか。

この航海のテーマは「さがそう自分軸、みがこう地球人としての感性」

42日間の航海を通じて、大勢の仲間の中で、皆さん一人一人が自分自身を見つめ直し、訪問先の島の人々との交流を通して、地球市民としての感性を身に着けていただく事を期待しています。

PAGE TOP ▲