東海大学の海洋調査研修船「望星丸」で海外の諸外国を訪問し、多様な自然や文化に触れ、国際的な視野を獲得し、実体験に基づく世界観と人生観の確立を目指します。また、船内という限られた空間での共同生活を通して、豊かな人間形成を図るものです。
第49回海外研修航海のテーマは、
「さがそう自分軸、みがこう地球人としての感性」
です。「船」という非日常の空間での42日間の航海は、仲間と寝食を共にし、語らい、楽しい時も辛い時も経験を共有し、自然とじっくり向き合い、力強さ、恐ろしさ、美しさを体感することで自分自身への理解を深めてほしいと考えています。自分のものの見方、倫理観、世界観を大事にしつつ、他者にも同じくらい譲れないことがある、と気付くことを通じて、自分軸は、よりバランスのとれた、拓かれたものになっていきます。大海原の真ん中で、みんなで語り合って、それぞれの自分軸を見つける事を目標としています。
さらに世界は今、開かれたグローバル社会に逆行する形で、閉鎖的で自国第一主義を掲げるナショナリズムが主流です。モノの流れが止まり、ヒトの流れが止まると、双方の顔が見えず、やがて互いの信頼を失います。平和な世界を維持するためには、決して交流を止めてはなりません。我々一人ひとりが世界の国々に赴き、現地の人々と交流し、互いの違いを理解する。交流を通じて相手を知ることが、自分を知ることにもつながります。「望星丸」は、閉鎖主義と対峙し、常に世界と向き合い交流を求める象徴としてのメッセージを発信し続けます。ぜひ皆さんも海外研修航海の価値を共有し、地球人としての感性をみがく事を目標としています。