船時間 2002/03/30 12:00
日本時間 2002/03/30 12:00
天候
b(快晴)
風力
4
気温
18.2℃
雲量
1
風速
7.2m/sec
海水温度
15.1℃
風向
SSE
気圧
1001.4h
湿度
80%
有義波高
-
 
船長のコメント
(羽衣)
 伊豆諸島沖で移動性低気圧に捕まった。風速20m/sの大シケだったが追い手のためほとんど揺れずに深夜駿河湾に逃げ込めた。一夜明けると快晴だった。真白き富士山と三保の松原の緑が鮮やかだった。(三保の松原 うらうらと 日は晴れ渡る空の上…:童謡羽衣)
 午後から「さよならパーテイ」が開かれる。

団役員のコメント
2002年3月29日、海外研修航海も今日を入れて残り3日間となっています。
ついこの前のことのように感じられますが、医師である自分は、3月12日にオーストラリアのブリスベンから海老原先生と交代する形でこの航海研修に加わりました。
成田より航空機にてブリスベンへ到着し、港で望星丸を出迎えた際、団役員の方々、研修学生たちは皆それぞれ、黒く日焼けし、笑顔で手を振っていたのが印象的でした。
ブリスベンでの楽しいひとときを過ごした後、自分としては最初の船内生活が始まりました。
それからというもの、波は比較的おだやかで、デッキから見える海や太陽の日差しなどはとても美しかったです。
また、夕日が沈む光景、夜の星空(南十字星など)を見たときなどは、日本に帰って仕事をしたくなくなる気持ちになったくらいです。

船内での生活では、自分が考えていた状況と異なり、研修生たちは船酔いや感冒症状などを強く訴えることも少なく、どうやら、はじめの1週間で、ひととおり経験して、ある程度慣れているようでした。それにもまして、船上生活に関しては、陸での生活と変わらないほど、のびのびとしていたように思います。また結束力もあり、自分が過ごした、この航海中に学生同士の派手なけんかなどは見られなかったです。(普通は食堂などで見られますが・・・。)
研修学生たちは20歳前後の人がほとんどだったと思いますが、男子も女子もみなさん、とてもたくましい感じを受けました。

最後に、いま考えると、自分がこうして広大な海の上で望星丸に乗り、波に揺られながらこの文章を書いていることがとても不思議な気がします。
高校を卒業し、なんとなく、この東海大学の医学部に入学し、現在、東海大学病院で働いているのですが、もしも大学受験で他の大学に入学していたなら、このような経験はしていなかっただろうと思います。はじめは、この研修航海に参加することに対して、いわゆる病院の当直業務の延長と考えていたものが、いま自分の心の中で少しずつ変わってきていることを、本当に不思議に思います。

みなさんも、もし機会があれば望星丸に一度乗ってみたらいかがですか(結構イイですよー。)(落合輝之)

7時の朝食の時、右舷に気象台気象観測施設が残る無人島の鳥島。
昨日は望星丸の右前方からのうねりと11m/s程度の風に向かい上下左右の揺れは激しかった。
本日の午前4時半頃から11m/s以上の風とうねりは右後方に変わり、清水港に向かう望星丸の後押しエネルギーと成り、凪の具合は悪くとも、15ノット以上の速さで航走し、船の揺れは激減しました。

多くの条件は同じでも、人によって幸福の程度は違うと感じるのが当然でしょう。
「人間の真の幸福」とはサンスクリット語でアタラクシアとアシュラ「何もしないでジーとしている状態」と「全知全能をかたむけて走り回っている状態」の二つの説が対立しているように、その定義は一定していないのです。
人が生きていく過程には多かれ少なかれ人生目標や夢が存在しています。
その目標や夢が少しずつ叶えられている状態を幸福と感じる事に間違いは、ないでしょう。
その人生目標を叶えるのに、永続的な幸福状態を望むのであれば、好運の偶然性を期待するより、自分で幸せを創り出すような大学生活(創造的学習活動)が必要でしょう。
幸せに暮らすために必要な能力を会得するには、経験したことを上手に生かし、当面した事態を正しく考え判断し、行動または拝受することでしょう。

正しい判断の出来る人は物事を冷静に見て判断し、短絡した行動はしないで、適切な処置をいたします。
ですからいかなる場面に直面しても大丈夫なのです。これを創造的行動とか、知的行動と言われています。
人間の能力は限りある頭の中でだけで合理的に判断できない事が沢山あります。
この海外研修航海で、学生が味わう喜怒哀楽の全てが、永続的な幸福とすごすのに必要だとも学ぶ機会がありました。
私たちは生きている過程で起こる様々な喜怒哀楽と苦境に触れながら、二度とない人生を「幸せ」と感じて生きていけるよう自分自身を創造することが東海大学で学べる最も重要な目標と、理解できた研修生と残り2日で終了です。
清水港に帰港後に、代々木、高輪、湘南の校舎に戻す団物品の整理を団役員、学生と共に作業しました。(小林平八郎)

3月29日 5班当直日誌より
鎌田 剛史
(東海大学工学部電気工学科)
 この航海も残り2日となり、自分的には感傷に浸りたくもなるが、しかし今はそれどころでなく、最後のイベント”さよならパーティー”を明日に控え、みんな準備やリハーサルに追われています。
最後まで自分達の手作りによる研修航海をなすために、私たちは残りわずかの航海を続けています。



内田 洋平
(東海大学政治経済学部経済学科)
 明日は、さよならパーティーだ。
それを前に音楽クラブで作ったオリジナルテーマ曲の題名が全員の投票により決まった。
その名も『フレンドシップ』だ。意味はfriend:友+ship:船=fiendship:友情だ。
『フレンドシップ』は、とても良い曲なのでみんなにおぼえてもらいたい。

伊藤 善朗
(東海大学法学部法律学科)
 あと2日となり寂し〜い。が、この航海に参加する事ができ本当に良かったと思っている!!
明日のさよならパーティーの出し物精一杯がんばりたいと思う、今日このごろです!!

鈴木 孝弘
(東海大学海洋学部海洋資源学科)
 この航海は自分の航海の通過点である。
この航海で得た、人との繋がり、信頼、協力をいかし、自分の航海の続きに出ていきます。
「水平線を超えてゆけ、船出の空には風が吹く・・・」
そう、どんな困難にも立ち向かえる力を手に入れ、出港である!!

直井 侑二郎
(東海大学工学部動力機械工学科)
 いよいよあと2日となってしまった。45日間もあっという間だったなあ。今日は荷造りをした。
なんとも言えないものを感じた。残り2日、悔いの残らないようにしよう。

柏木 徹
(東海大学海洋学部海洋科学科)
 研修航海も終わりに近づき、日本の島々が見えてくるととっても切なくなってしまう。
この45日間を振り返り、何が手に入ったかを考えると、やはり苦楽を共にした友人達と、その友人との思い出が一番だと思う。

小山 忠嗣
(九州東海大学工学部宇宙地球情報工学科)
 いつまでも、一緒に航海を共に喜び、長いようで短かった45日、最初は最後まで頑張れるか心配でした。
でも、船に乗ると、班員や他の人に助けられ、頑張る事が出来ました。
本当に望星丸に乗れる事がよかったです。