望星丸船長挨拶
「第47回海外研修航海にあたって」
東海大学海洋調査研修船 望星丸 船長
荒木 直行
ある日、街角にて
ある日、偶発的な事から、静岡市両替町にあるライブハウス(ケントス)でワンマンライブ(バンド名:LOOP CHILD)を見に行く機会があった。少し時代を感じさせる店で、すでに約70名程のお客様がいた。以前聞いた時より格段と上手になっておられた。スピーチで「我々は、バンドを結成して3年程だが、この日のために、今まで経験したこともない猛練習を連日連夜積んできました。」と言われた。その後「毎、日曜日静岡FM放送のK―MIXラジオ(2130~2200)で「大人たちの音楽」(本物の音楽を追求していこうという番組)のナビゲーターをしています。」との案内があった。その中で一曲だけカバー曲を歌うコーナーがあり、その日は「異邦人」を歌われた。異国情緒の漂う曲だったので、今までの海外研修航海での外国の港の風景が思い出された。ボーカルの人はこの曲だけは歌の合間にサックスを演奏された。「練習の時、久しぶりに吹いたらほおが引きつり痙攣し大変だった。練習不足で人前で演奏するのは止めようと思った。練習不足は本当に怖いですよ。」と言われた。最後の曲は「世界一のSmile」(若い二人が幸せな家庭を築いていくという内容)だった。
ライブが終わり、帰路についた。賑わう街角を歩きながらふと、「第47回海外研修航海を目指す学生さん達には、今まで経験したことのない厳しい研修に耐え(例:揺れる船、早朝起床、団体生活、食事や掃除当番、節水、携帯不通等)、又それぞれの分野での本物を追求していただき(例:豪華客船をチャーターして航海するという借り物の航海ではない、自分達の大学の、自分達の船で、自分達の航海をするという本物の航海)、又練習不足や準備不足だと思わぬ失敗が待っていること(体調や健康管理、寄港地の予備調査、英会話等)に充分注意しながら、最後は「世界一のスマイル」で研修航海の成功を掴んでもらいたい。」という願いが脳裏を過りました。
群青の 海に憧れ 時の涯て