3月23日
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船時間 2011/03/23 12:00
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■ 3月23日 団役員コメント
望星丸は北西へ進路を取り、毎日東経が減っています。これにあわせ昨日まで4日連続で30分ずつ時刻戻しを行い、今日からは日本標準時での行動となりました。船では飛行機と違い、少しずつ時差を直せるので、いわゆる”jet lag”に悩まされることがありません。 朝には小笠原諸島の父島のすぐ沖を通過しました。この付近では鯨が観察できる可能性が高いそうで、皆早起きして外を見ましたが残念、空振りに終わりました。他方、一時的にdocomoとauの電波が届くところとなり、whale watchingならぬmail checking タイムに変わり、学生が一斉に携帯を取り出すさまを見て、もうすぐこの航海も終わるのだなと、得失両面で感慨を深くしました。 午後には生活班ごとに練習した合唱を披露する会があり、歌のみならず多様な仮装や劇でその成果を競いました。船の中にはダンボールや基本的な文房具など、限られたものしかないのですが、それらアナログなものをこんなにもよく活用したなと感心するものでした。こういった発想を行った経験は今後に役立つことでしょう。 震災の被災者にどのような支援ができるかを考える学生会議が最近行われましたが、その結果、以前作成した折り鶴に加え、寄せ書きと募金をして被災地届けることになり、有志の書き込みが始まりました。船の中にいると、我々団役員も含め、震災復興への手伝いが何もできないという焦燥や、社会が一番不安な時期に自らはその渦中にいられずお見舞いもできなかったという忸怩たる思いもあります。それだけに、今回のような取り組みを下船後も忘れずに続けて欲しいと感じました。 (団役員 高原 太郎) |